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2009年04月22日

入院して、困らせたのは誰?

友人のご主人が喉の手術をした

お見舞いに行ったら沈黙治療中という大きなステッカーが天井からぶら下がっていた。
私の友人は病室前の廊下に私をすぐに引っ張り出した。
あわてて耳元でいう。
「忙しいのに、来てくれてありがとう」
「どお、ご主人のお加減は?」
というと彼女は
「私が声を出すと怒るのよ」とニヤリとしていう。
「えっ、どういうこと?」と思わず聞き返すと
「のどに負担をかけてはいけないので、筆談しなさいって、お医者様が、ボードを貸して下さったのよ。で、最初はゆっくり、丁寧に文字を書いていたのよ。でも、そう長くは続かなかったの、あの人、イライラしてきてね」
「・・・」
「私がお見舞いの人と話すと、あてつけるなと乱暴に書くのよ、最初はその字も読めなくてね」
返事をしようにも何て言っていいのだろうと私は思った。
「私ね、黙っているの、あの人には」
「・・・」
「そしてね、あなたのようにお見舞いに来て下さる人にはあの人に聞こえないようにそっと話すの」
「・・・」
「そして思ったのよ、夫婦喧嘩ってお互いに元気だからできるってね」
「・・・」
彼女の話は延々と続いた。
その日、病院の廊下で私が言ったのはお加減を聞いたのと「えっ、どういうこと?」の
二言だった。

3週間後、電話したらご主人が電話口に出た。「その節はどうも。遊びに来て下さいよ。アイツが待っています。あなたが黙ってアイツの話を聞いてくれたことが一番のよかったことのようです。やっかいかけました」

彼はどこまでも“幸せな人”だ。

(u子)

2009年04月16日

いただけない居酒屋メソッド

大学の同期のお母さんが亡くなって、久しぶりにサークルメンバーが集合した通夜。

精進落としの店(某居酒屋チェーン)に遅れて到着した私は、一番通路側の空いている席へ。

見ると、テーブルの上はガラーンとお通しと瓶ビール数本のみ。

「あれ?なんか頼んだの?」

「いっぱい頼んだよー、全然来ないー」と、女子はすでにブーイング。聞けば、枝豆だのおしんこだの、「すぐ出るメニュー」は、ぜんぶ売り切れだそうな。

男子のほうは意に介さず、ビールだけあればと話に夢中。


ようやく一品目を持ってきた金髪のお兄ちゃんに、さっそく聞く。

「さつま揚げは早く出るかな?」

「あ、いやぁ」

「じゃ、一番早いのはどれかな?」

「あ、あっちのメニューのほうがたぶん」

と、テーブルの真ん中辺に埋もれている手書きのメニューを指差す。「今日のおすすめ」というやつですね。

「なーんだ、それ教えてくれなくちゃぁ」

追加の注文を受けた兄ちゃんは、口元のマイクに小声で「12番さん、急ぎでお願いします」といいながら去っていく。


一連のやり取りを見ていた向かいの席の男子が、いきなり

「あれはいただけないな」

「えっ、なに?」

どうも、私のお兄ちゃんへの態度が気に入らなかったらしい。ん?言い方が怖い?威嚇でもしていたと?


すかさず、隣の女子が援護する。

「何いってるの、放っておくと一生来ないわよッ」

「いや、オレだったら、あんなこという女は、絶対に採用しない」

ふんッ、そんな上司のいる会社、こっちが願い下げじゃ。


威嚇(?)が効いたのか、いっぺんに皿を持ってきたお兄ちゃんに、「はい、ありがとう」と笑みを返す。と、それでいい、オレの助言が利いたとばかりに満足気。


違う!!!


一人焼肉をすすめる「悶々ホルモン」という本を出したライターの女の子がいっていた。男子の連れて行く店は大抵ハズレ。貴重な時間をそんな店に費やしたくない、女子のほうがずっと美味しい店を知っている…。


大いに共感したけれど、店によって店員との応対を柔軟に変化させるのも重要。居酒屋チェーンにもそれなりのお客のノウハウがある。キャッチ・アンド・リリース、アメとムチ、軽く落として持ち上げる、プレッシャーも仕事の肥やし。眠れる金髪兄ちゃんの職業意識を目覚めさせるために、母の叱咤も必要なの。


いつも同じような店でふんぞり返って、きれいなお姉さんに上品なもの言いしていたって、つまらないでしょッ

(こてちママ)