昼下がりの図書館(沸点6)
受験シーズンも終わり、学生の絶対数が減ったせいもあって、このところ、図書館利用の年齢層がぐんと上がった気がする。読書好きな中高年男性の多いこと!平日昼間の郊外の図書館だから当然、リタイア組が多いのでしょう。
こちらは自宅作業中に、どうしても過去の新聞記事が必要になり、合間を縫って、大急ぎでコピーをとりに立ち寄った次第。
と、コピー機の前に先客がいる。なにやら大型の郷土資料みたいなものをコピーしたいふう。70年配の品のいい男性。できないんだな、これが。まず操作のしかたがわからない。まあ、公共施設の場合、一連の手順の上に加えて、いくつか面倒な手続きが必要なのは確か。コピーしたいページをあらかじめ用紙に記入し、コインを投入、いざページを繰ってコピーする。ここからはコンビニも同じなんだけど、そりゃボタンも複雑。用紙サイズ、カラー、枚数、いちいち機械にOKを出す。
この時点でこっちはかなりのタイムロス。でも、本人が真剣に取り組んでいるようなので、懸命に耐えて待つ。イライラするのはこっちのはず。ところが違う。眉間にシワを寄せ、悪戦苦闘。そう、真剣というより怒っているわけ。縮小拡大操作にいたって、イライラはピークに達した模様。どうやら、何度試してもうまい位置に収まらないらしい。半分黒くなったり、端っこだけ写ったり、操作途中でスタートしちゃったり、どんどん無駄な枚数がかさんでいく。明らかに一人大パニック。
見かねて声をかけた。こっちだって悠長に待っていられないから。「手伝いましょうか」。そーーーしたら!無視、無視ですよ。いや、正確には「シカト」だ。青筋立てて脂汗かいて、チラッとこちらをひと睨みした後、何事もなかったように、自らのイライラに没頭。こっちはしばし茫然自失。「おまえなんか関係ない。手出しをするな」てこと?
あー、そうですか。われにかえって、カウンターの向こうの職員を手招きし、指差して「なんとかしろ」と合図。「どうしました?」と声をかけた職員に、まあ、怒る怒る。「おれの思ったとおりに動かないバカ機械」ってことでしょうか。
察するに、現役時代はコピーなど秘書の方に任せて、自分じゃついぞ触ったこともないのでしょう。手間取っていたら一言「遅いッ」とでも一喝して。今はこっちがそう言いたいよ~~。イライラするのは勝手だけど、他人の親切を素直に受け取る技量もほしい。わからなかったらどうぞ聞いて。周囲が全員、自分のペースで生きてるわけじゃないんだから。勉強熱心もいいけど、それ学ばなくちゃ、上質のジャケットが泣きますよ。




