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生きる強さと食への執着

認知症が進行する母は今年79歳。

一方、近所に住む10年来の友人も同じ79歳。

友人と呼ぶのもおこがましいが、母親とはまったく違う、頼りになる相談相手だ。


彼女は一人暮らし。子どもたちは遠方にいて、たまに会う程度。贅沢はしないけれど、目も耳も達者で、いろんな世代の友達がたくさんいて、趣味も多く、毎日楽しく健康に過している。

彼女と彼女の違いは、どこにあるのかと、この頃よく考える。


ある日、その近所の友達と外出したついでに、喉が渇いたからと、ファミレスでお茶を飲むことになった。

昼でもなく夕でもなく、中途半端な時間帯だが、なんとなく小腹が空いたねというわけで、軽く小うどんと豆腐サラダを頼んだりして、けっきょく「食べちゃったね」。


「ごめんねー、付き合わせちゃって」

と、彼女はしきりに、自らの食いしん坊ぶりを反省。自然、食べ物の話題へ。

フライドポテトのメニュー写真がいたく気になったものの、今夜の献立用にジャガイモとサヤインゲンと鶏肉を用意しているため、ぐっと我慢したとのこと。

「昔っから私、おイモに目がないのよ~」

ジャガイモはもちろん、サツマイモも、サトイモも、カボチャも好き。戦時中、お腹を満たす食材といえばイモしかなく、兄弟で取り合いになり、隠し場所を作ったりしたと…。

「でも、戦時中におイモばかり食べていたから、見たくもないという人もいますよね」。


そういいながら、母のことを思い出していた。

実際、母は、若い頃さんざん食べたからと、サツマイモは一切口にしない。

二度と食べたくないと思うか、いくら食べても好きでいられるか。


食への執着。


決してそれだけではないはずだけれど、生きる強さの違いは、案外そんなところにもあるかもしれない。

(おとな愉快団!「チーム三行半」こてちママ

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