連載エッセイ<天国よいとこ 9>
柏の天国のテニス&ビール仲間
★私は49才のとき、柏市に家を買った。私は若いころ、詩や演劇や新聞編集、労働組合活動、社交ダンス、囲碁などが趣味で、スポーツは何をやってもダメ、つまり「スポーツ下手」だった。
★しかし50才近くになって何もスポーツをやらないで、休みの日には朝から酒を飲んでいるのでは健康に良くないと感じて、近くのテニススクールに入った。
入ってみると中年のオジサンやオバサンが多くて、中年を過ぎてテニスを始めた人が多かったので下手は下手なりに友達が出来た。
★スクールだけだと練習ばかりでゲームの楽しみが無い。そんな意見が多かったので自主的なサークルを作りゲームをやったりテニス大会をやった。テニスで汗をかいた後のビールは特別うまいので、反省会も多くなった。時にはバーベキューをしたり手巻寿司をやったり、クリスマスパーティー、泊まりがけのキャンプもやり、だんだん仲間が増えて現在60名近くになっている。
★私は柏に住んで17年、飲み友達はお隣の農家のオジサンただ一人だ。(東京で会社の連中とばかり飲んでいた)しかし、停年になってみると、忘年会も新年会もお誘いはゼロになった。テニス仲間は会社も停年も関係ない、これまでと同じようにつきあってくれたので私は救われた。
★私はこのクラブの会長を17年間やった。テニスクラブは一般にテニスの上手な人がリーダーになるが、下手な人はリーダーのやることについていけずに、仲間が分解することが多いようだ。たまたまクラブの中で一番テニスが下手な私が会長をやったので、下手な人の気持ち、試合で負けた人の気持ちがわかり、メンバーも増えたのでは? と思う。
★ところで天国に行ったら、テニスコートはあるか? 天国にはコンクリートがないのでコンクリートコートは無い。人工芝コートもたぶん無い。結局、手間をかけて天然芝のコートを作るしかない。たぶんいまのテニス仲間たちなら天国に来たらまず私に連絡し、私の市営住宅の近くに住んでくれると思う。仲間が増えたら、天国の柏市長さんに、自分たちでテニスコートを作りたいので土地を貸して欲しいと頼めばOKになるだろう!(もちろん、コートの脇には、バーベキューコーナーを作る)
★天国に行ったら「テニスが上手くなるだろうか?」(私はそう願っているが)
天国のテニスの先輩の話では、「そんな訳にはいかない」と冷たい返事だった。天国にはテニススクールもテニスコーチも無い。下界で下手だった人が天国へ来て、練習もしないでいきなり上手くなろう、それはムシが良すぎる!
★では、テニスが下手な人は、天国に行ったらテニスを止めてしまうだろうか? そんなわけは無い。天国は下界の定年後の生活よりもずっとヒマがあり、しかもそれが無限に続くのだ。下手は下手なりに仲間を作るものだ。特に下界から「新仏さま」が来たら、「私達のテニスコートに来ませんか?」と誘う。(特に女性は大歓迎!女性が増えると、コートが賑やかになるし、バーベキューも美味しくなる!)
★ゲーム中、親しい仲間でも「アウトか? セーフか?」でもめることがある。「Aさん、Bさん、そんなことは、どうでもいいじゃないか! ほら、ビールが冷えているよ! クラブハウスに戻って、一緒にイッパイやろうよ!」
(おとな愉快団! ピータロー)






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