連載エッセイ<天国よいとこ 3>
天国はこんなところ
★私は停年直前まで何とか会社に残れないか関連会社でもよいから何か仕事が出来ないか、そんなキモチでいたのでいざ停年を迎えたとき心の準備が何も出来ていなかった。とりあえず今後のことはユックリ考えよう! そんなつもりだったが、毎日が日曜日になってみるとコドモたちから「今日は何していたの?」と言われるのが何よりつらかった。実際には、一日中TVを見ながら、酒を飲んでいたのだ。
★私は平凡なサラリーマンなので、死んだら社会から忘れられてしまうと思う。しかし、平凡と言われるが、私なりに人生にはいろいろあった。何かの形で残しておきたい。そんなつもりで、このエッセイを書きはじめた。「天国はどんなところ?」それは誰にもわからない。だとすれば自由に想像してもよいわけだ。私は何となく第2次大戦前の暮らしのほうが気楽でのんびりしていたように思う。小学5年まで新潟の山奥で育ったので自給自足は当たり前、クルマもTVもデパートもスーパーも無かった。どうせだったらそんな天国に行きたいな!
★現実の柏駅前は駅ビル、デパート、スーパーが密集、昔からの商店街やレストラン、飲み屋も多い。公団の団地も多い。しかし戦前は駅前には駅ビルもデパートもスーパーも無い。コンクリートの建物は何も無かった。商店も民家もすべて木造平屋建て、農家はほとんど茅葺き、当時の国道は馬車がすれ違い出来る道幅で舗装はない。信号も無かった。
★天国にはクルマが無い。電車も、新幹線も、飛行機も無い。天国では、ほとんど自転車か馬車の生活だ。柏は海から遠いのでサカナが手に入りにくい。どうしてもサカナが欲しい仏さまは、銚子まで自転車で行く。
★お米や野菜が欲しければ、農家に行って、田植え、草取り、稲刈りを手伝って、働きに応じてお米や野菜を分けてもらう。下界で「メシ、フロ、ネル」の毎日で、自分のことは自分でやる習慣がついていなかった人はブツブツ言うかもしれない。しかし、多くの仏さまはこんな天国の暮らしにいつのまにか慣れてしまう。(こんな暮らしも悪くないな!)
★お隣のオジサンは93才、利根川べりで農家をしていた。地元の老人クラブの会長を23年間つとめた人格者だ。私が現在の家に引っ越した翌日「今晩家に来いや、イッパイやるべえ」と誘ってくれた。新しい土地で、誰も知り合いのいない私はすごく嬉しかった。
★私は5才の時父親が死んだのでオヤジと飲んだことがない。オジサンと飲んでいると自分のオヤジと飲んでいるような気分になる。オジサンはたぶん私より早く天国へ行く。私が後から天国に行ったらオジサンの隣の市営住宅に入れてもらおうと思う。オジサンも、きっと、喜ぶと思う。
(おとな愉快団! ピータロー)






コメント
「天国よいとこ一度はおいで♪」
「酒はうまいし、ねえちゃんはきれいだ♪」 だったでしょうか。
いずれは、あの世とやらへ、いきたくなくともいくわけですから
あせる必要もないわけですが・・・
どうも最近、この世と似たところがあるように思えてきた。
この世の中での生き方を学んでおかないと、あの世でも同じような・・・
自分の心のありよう、持ちようをこっちで身に着けておかねば・・・
肉体のない、心だけの世界だったら、心のありようがすべてですものね。
「すみなすものは、こころなりけり」の世界をね ^^;
投稿者: 新鮮美感 | 2006年09月10日 16:01
<新鮮美感様>始めまして!”天国よいとこ”のピータローです。コメント、ありがとうございました。連載されるようになって初めてのコメントなので、とても嬉しいです。
このエッセイ集(32編)は最初楽天のブログで発表しました。これまで700人以上の方が見に来てくれましたが、ほとんどヤングばかりで、マジメに読んでくれる方はほとんどいませんでした。
(http://plaza.rakuten.co.jp/ptaroh)
ところが”おとな愉快団”に投稿してみたら、反響がありました。メンバーは中高年の方が多く、熱心に読んでくれる方もいて、いろいろコメントをいただきました。読んでいただける方がいると思うと、元気が出てきて、新しいエッセイを書く気になりました。また、メールをやり取りするうちに、お友達も出来ました。いまでは、毎朝必ず愉快
団のページを見ています。
新鮮美感様、すばらしいニックネームですね!天国よいとこのフォークソングを思い出すと言えば、かなり年配の方と思いますが、このネーミングの感覚は、すごく新鮮に感じます。
ところで”すみなすものは、こころなりけり”はどなたの作品なのでしょうか?(とても印象に残りましたので、教えていただけませんか?)
これからもよろしくお願いいたします。
投稿者: ピータロー | 2006年09月12日 10:07
「天国よいとこ一度はおいで♪」ザ・フォーク・クルセダーズ、略してフォークルの有名曲ですね。団塊ジュニアのわたしもなぜか歌えます(^_^;)
「この世の中での生き方を学んでおかないと、あの世でも同じような・・・自分の心のありよう、持ちようをこっちで身に着けておかねば・・・」
新鮮美感さんのご意見に共感します。
下界で「愉快」に生きてこそ、天国が「よいとこ」になるのでは?と感じています。
そしてピータローさん、いつも素敵な原稿をありがとうございます!
投稿者: さやか(ブログ愉快団!スタッフ) | 2006年09月12日 12:03
もう、すっかり忘れたころの Reメールであいすみませんでした。
自分のニックネームを検索「新鮮美感」で発見しました。
おもしろきこともなき世をおもしろく すみなすものはこころなりけり
(高杉晋作辞世の句)
「おもしろきこともなき世をおもしろく」のあとに自分で好きなことを書きいてれてもいいかもしれませんよ。
例えば 「 おなごくどいて アレはひふへほ 」
「 ネット検索 新発見だ 」
「 おもろい人と 楽しいかぎり 」
なぁ~んてね ^^v
投稿者: 新鮮美感 | 2006年12月11日 14:01